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猫の骨肉腫が発覚。手術と投薬治療どちらも完治は見込めないと宣言された余命5ヶ月の記録

これは以前飼っていた猫(カイ♂)が骨肉腫と診断されたときの話。手術や投薬などの治療の選択肢を選べなかった理由や、見逃していた病気のサインなどについて書いています。

骨肉腫というのは骨に含まれる組織がガン化したもので、簡単に言うと骨のガンです。

骨肉腫が体や顔などに出来たときの悪性率は70%ほど。四肢に出来るよりも余命は断然短くなります。

猫の骨肉腫を見つけたきっかけ

ある日夕飯でアジの干物を食べていたとき、わたしの横でカイが物欲しそうにニャーニャーと大きな口を開けて鳴いていた。

そのとき一瞬ベロの左下のほうにゴツゴツした肉の固まりのようなものが見えたので「なんだろ?」と思い、もう一度確認したくて干物をちらちらとカイに見せつけ鳴くように促してみると、、

「にゃーー!」

やっぱりなんかある。

「できものかな?病院で取ってもらおう」

カイがすごく元気だったせいもあって、取ってもらえば大丈夫だと思ってた。・・・そのときまでは。

 

次の休日、病院に行くためケージを出すと気配を察知したカイが逃げ回る。娘と二人がかりでどうにか確保したものの・・無駄に怯えるカイ。でかい図体で相当なビビリなのだ。

 

対応してくれた若い先生は、カイを丁寧に診察していき最後に口の中の腫瘍を確認すると、そそくさと奥へ行きベテランの副院長を連れて戻ってきた。

副院長はカイの口のできものを見ると、

「ちゃんと調べてみないと断言はできないけど良性とは思えないな」

そう言って若い先生に検査の指示をだし、わたしには待合室で待つようにと言った。

 

診断結果は骨肉腫。

あからさまに助からなさそうな病名に気持ちが沈んだ。

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猫の骨肉腫の治療は主に手術か投薬

レントゲン写真には胸の辺りに心臓と同じくらいの大きさの影がはっきり写っていて、おそらくそいつが大ボス。口の中の腫瘍は大ボスから転移したものらしい。

骨肉腫に限らずだけど、ガンの治療は大きく分けて手術と投薬の2つ。放射線治療という選択肢は説明されたかも知れないけど覚えていない。

手術は体力的負担が大きい

手術で取り除くにはカイの年齢を考えると体力的な負担が大きく、腫瘍の大きさとできた場所から考えて完治は難しいとのこと。

しかも転移までしていることを考えると、他の部分にまで広範囲に骨肉腫の組織が広がっている可能性が高く、体力を消耗して手術してもすぐに再発してしまうかも知れない。

先生にはこう言われた。

「もし腕に腫瘍があるなら腕をとればどうにかなります。でも頭や顔にできたからといって、頭をとるわけにはいかなんです。」

つまり四肢なら転移を考えても手術で取り除けばどうにかなるし再発リスクも少なく済む。

でもカイの骨肉腫は体の中心と口の中。大きい腫瘍を取り除いてもその周辺に散っているがん細胞すべてを取り除くことは不可能なのだ。

  • 体力的な負担が大きい
  • 手術しても取り切れない
この2点から手術という選択肢はなくなった。

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薬の投与で治療しても完治は難しい

手術以外の治療方法は薬の投与、つまり抗がん剤治療。

これは長期的な投薬になる可能性が高く金銭的な負担が相当大きいとのこと。

しかもこれだけ腫瘍が大きくなっていると完治はしないかもしれず、さらに投薬以外の飲み薬や通院などによるカイの負担もある。

  • カイの精神的なリスク
  • 飼い主の金銭的リスク
  • 完治は見込めず延命治療
カイがまた元気になるなら金銭的リスクは頑張れる。

でもカイにつらい思いだけさせて完治しないかも知れないのだ。

 

「それでも治療する?」

「生きていてほしい。でもそれは飼い主のエゴじゃないのかな?」

そんな思いが頭をよぎった。

 

わたしはロジのときと同じように、カイが残りの時間を穏やかに過ごせるよう、苦しい延命治療はしないという選択をした。

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抗がん剤の金銭的負担について
はっきりと提示された訳ではないですが、調べた情報によると1~2週間に一度の投薬で目安1~2万ほどのようです。一ヶ月に換算するとおよそ4~8万円。それが数ヶ月続くので費用の負担は相当なものになります。

骨肉腫の症状やサインは気づきにくい

診察が終わりカイを後部座席にのせて運転席に座ると一気に涙が溢れてきて、子供みたいにしゃくりあげて泣いた。

カイごめん。こんなボンクラな飼い主でごめん。気づいてあげられなくて、ごめん。

溢れてくる涙を何度も何度もまばたきで落とした。

骨肉腫の症状:見逃していた体調の異変

思い当たるフシは2つあった。

  • 大声で鳴くようになった
  • 冬なのに太らなかった
カイが大声で鳴くようになったのはここ1年くらいだと思う。一日数回、まるで怒鳴っているかのように大声で鳴いていた。

もしかしたら痛くて鳴いてたのかも知れない。

 

そして冬なのに太らなかったこと。

カイは寒くなると首の周りにマフラー巻いてるみたいに肉が付いて、暖かくなるとそのマフラーがなくなるのが通常。

でも今年の冬はスレンダーなままだった。

 

どっちも今思えば的なことだけど、でも病気のサインは確かにあった。

 

これがもし四肢にできていたなら、歩き方がおかしいなどあったかも知れない。

もし顔や背中など体の比較的表面にできていたなら、その部分が腫れたり変形したりしていたかも知れない。

でもカイのように体の中に腫瘍ができるとパッと見いつもと変わらないので気づきにくいのだ。

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骨肉腫発覚後もいつもと変わらず自宅で過ごした

手術も投薬も見送り、治療らしいことは何もせずにカイは自宅で気ままに残りの時間を過ごした。

 

骨肉腫と診断されてもいつもと全然変わらなくて、もしかしたら骨肉腫なんて誤診なんじゃないかと錯覚するほど。

娘の膝枕が大好きでいつも乗っていたし、お魚を焼くとニャーニャーと元気におねだりもした。

 

いつもと変わらない生活だったけど、大きくなった口の腫瘍をカイが前足で擦る仕草を見ると現実に引き戻される。本当に誤診なら良かったのに。

 

そして残りの1~2ヶ月、それまで元気に過ごしていたカイが急激に弱りだす。

食欲も衰え痩せ始め、腫瘍のせいで左側の口はきちんと閉じられない。擦りすぎた口元は毛が抜け落ちているし、前足には血がついていた。

旅立つ数日前には自力で歩くこともできなくなったけど、それでも大好きな娘の膝に乗るために這って進んだ。

「咲希ちゃん大好きにゃ~」って言ってるみたい。

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あとがき:猫が病気になっても後悔しない選択

猫が命に関わるような病気になったとき、いろんな問題を天秤にかけてどこまで治療するか判断することになります。

  • 猫の年齢
  • 病気の進行度
  • 完治するかどうか
  • 治療による猫の負担
  • 金銭的な負担

 

猫の寿命は20歳まで生きれば大往生かなという感じなので、健康であった場合の残された寿命のほとんどが治療期間になってしまうと、治療の意味な~・・と思うし、猫の負担もどのくらいあるのかも考えなければいけないし。

病気の進行度によって完治するかどうかも変わります。

完治しなくても定期的な通院だけで普段と変わらない生活を送れることもあるので一概には言えないけど、延命のために猫にとって辛い(と思われる)治療をするのか?そしてそのためにどれだけの時間とお金を費やすのか? という飼い主側の負担も考慮しないといけない。

 

今まで一緒に暮らしてきた猫を苦しい思いをさせたくない

でもできるだけ長く一緒にいたい

ベストな選択は?

どうするのが一番いい?

 

猫が命に関わる病気になったとき、すごくいろんなことを考えます。何が最適解なのかはわからないけど負担にならない選択をしたい。

猫にとっても自分にとっても。